道楽者の詩

写真とカメラ、山登り、ギターをはじめ、日々の私情をつらつらと

アコースティックギター 木目と音の話 #3

Martin D28 1963

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マーチン続きで1963年のマーチンD28、一応オールドファクトリー&Tバーロッドです。このトップはおそらくアディロンダックスプルースです。色だけ見たら黄色っぽいので一瞬ジャーマンかとも思えるのですが、この時代でこの色だとたぶんアディロンです。

戦後になってほとんどのトップ材はシトカに変ってしまいましたが、1952~3、1962~3年ごろにはアディロントップのマーチンが報告されています。こいつもそのひとつだと思います。

 

 

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このギターの木目は決して悪いとは思えません、冬目と夏目がある程度はっきりしていて見栄えは悪くないです。サウンドはかなり硬めです。世間で言われているアディロンの通説とは思えないようなサウンドです。密度が高いような濃い音がします。

この時代は、ブレイシングのエックスの位置が後に下がったノンスキャロップですので、芳醇ではないもののしっかりした力強いサウンドです。1970年代中ごろからは、同じブレイシング構造でもサウンドの傾向は柔らかくなっていきます。

同じD28でもいろいろあります、個体差もあるのでなんともいえないところはあるのですが、1940年前後の、クロスの位置はノーマルでスキャロップのブレイシングのD28のサウンドが忘れられません。好きな時代のD28をいただけるのでしたら、1940年と即答させていただきます。350万円くらいでしょうか。

EricClapton が使っている OOO-42 は1941年製造でしたっけ、ブレイシングは同じ構造だったと記憶しています。

 

ちなみにサイド&バックは材は柾目のハカランダです。色はやや薄めですが惚れ惚れするようなハカランダです。甘いバラの香りも漂っていました。それだけでも満足できるような材でした。はい、諸般の都合で現在は手元にありません。これと一緒にお譲りしました。