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道楽者の詩

写真とカメラ、山登り、ギターをはじめ、日々の私情をつらつらと

アコースティックギター 木目と音の話 #6

Santacruz OM 1994

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これは Santacruz OM といわれるギターで、こいつもCustom 品です。

 

トップ材は普通のシトカスプルース、並よりはちょっといいかなという程度で、特別なものではありません。先のD45のトップ材と比べると足元にも及びませんが、完全な柾目のようで、ブックマッチの左右で変色が見られません。そういう意味ではOO-18 のシトカよりはいくらかマシな材でしょう。

で、どこがカスタムなのかといわれると、トップ材ではなくS&Bの材のほうです。はい柾目のブラジリアンローズウッドです。柾目過ぎて、インドローズといわれることが多いのですが、見る人が見れば最高級のブラジリアン(ハカランダ)だと評価してくれました。一家に一本はあったほうがいいでしょう、ハカランダ。

 

トップ材の裏のブレイシングは、フォワードシフテッドスキャロップブレイシングで、スキャロップの度合いもかなり派手に削っています。元々はビンテージマーチンを参考にしつつ、オリジナリティーも追求しているファクトリーですから、それだけで、これがビンテージマーチンを意識しているということが十分伝わってきます。そしてスキャロップの度合いは、ビンテージマーチンを超えていると思われます。ですので、時として強度の点で問題視される場合があるようです。

そしてボディバインディングはヘリンボーンですね、ということはオールドのスタイル28を意識していることは容易に察しがつきますが、サウンドはスタイル28とはかけ離れています。必ずしもビンテージマーチンのサウンドを追及しているわけではないということを実感できます。

ネックの両サイドにはバインディングが入っておりまして、そこだけ見ればスタイル35、さらにヘッドにもバインディングが入っていまして、ネックとヘッドをセットでみるとスタイル38。こんな組み合わせのビンテージマーチンはありません。

(28+35+38)/3=33.7、おおスタイル33.7、冷静に考えるとルックスはムチャクチャということなのであります。

 

 

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ということで、マーチンフリークの私としてはデザイン的に落ち着けるように手を入れたいのですが、ここからどうするのが妥当でしょうか。どう考えてもスタイル42しか思いつかな いのですが、貝を入れるとなると結構なお値段になりますし、誰が引き受けてくれるのでしょうか。

せめて指板のインレイだけでもスタイル42へと思い、中川イサト御大がスタイル21をリトップ してスタイル42にコンバートした時に使った指板のインレイの型紙と同じ型紙でインレイを入れて欲しいとお願いを申し上げたところ、フレット交換するタイ ミングでならOKというお返事だけ頂いてもう幾年月(10年以上)、フレットは一向に減りません。。。

 

ネックのナット幅は44.5mmでOM仕様なのですが、マーチンのOMネックとはかなり違います。なにせ厚みが薄いものですから何とか使えています。このままスタイルムチャクチャのOMということにしておくしかないのでしょうか。それともボディの回りと穴の周りにアバロンを施してあげるべきなのか。。。

 

 

 音は、一般的なアコースティックギターからするとやや地味でウッディーなサウンドでして、かき鳴らすギターではありません。サウンドからハカランダを使っているということを実感する事はできませんが、ハカランダを抱いているということだけで幸せな気分になってしまいます。さらに微妙な倍音を出してくれますので、 夜中に一人でそっと弾くにはこれが一番気持ちよいです。コンデンサーマイクで録音して分ったのですが、非常にバランスの良い録音が出来ました。素性はとて もよいのでしょうけど、弾き手がついていっていないようです。

 

蛇足ではありますが、サンタクルーズ (SCGC = SantaCruzGuitarCampany)の工房はカリフォルニアにあります。ビンテージマーチンを参考にしつつ、オリジナルな製品を追求しています。初めて見た13フレットジョイントギターは、このサンタクルーズ製でした。

Santa Cruz Guitar Company