道楽者の詩

写真とカメラ、山登り、ギターをはじめ、日々の私情をつらつらと

ピント合わせと被写界深度 #2

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ピント合わせは写真撮影の基本中の基本です。デジタル撮影の場合は、撮影後にパソコンで救済が出来きてしまうことも多々あるのですが、このピント合わせだけはパソコンでの救済はできません。ですので、撮影現場ではもっとも大切なことだと考えています。

 

被写界深度について

言葉そのものが硬くてとっつきにくいかもしれませんが、単純に「ピントの合っている奥行きの範囲」という意味です。風景写真の場合はパンフォーカス(手前から奥のほうまですべてピントが合っている状態=合焦している状態)で撮ることが多いのであまり気にしなくてもいいことが多いです。

上のカマキリの写真でいうとピントが合っているのは顔の部分だけですね、下の波板のほうが分りやすいですが、ピントが合っている奥行きは狭いです。これを称して、「被写界深度が浅い」といいます。逆にパンフォースの場合は「被写界深度が深い」といいます。これをコントロールするには、概ね下記の手法でやりくりします。

浅くするには:

  • 被写体に近づく
  • 絞りを開く(F値を小さくする)
  • 焦点距離の長いレンズを使う

深くするには:

  • 被写体から離れる
  • 絞りを絞る(F値を大きくする)
  • 焦点距離の短いレンズを使う

 

被写界深度はその深度を距離として算出することが可能です。ですが、ここではその解説はやめておきます。興味のあるかたは「被写界深度」「計算式」で検索してください、すぐに見つけられるでしょう。

 

 

ピントを合わせる位置について

さて ピントを合わせる位置についてですが、撮影者が着目しているポイントを伝え示す事ですので非常に大切なポイントです。大雑把な言い方をすれば、写真は、明るさ(露出)とピントの位置で言いたいこと感じたことを表現するといっても言い過ぎでは無いと思っています。

 

下記の2枚の写真はピントの位置の説明というより、レンズの使い方の作例としたほうが適切かもしれませんが、いかがお感じななるでしょうか?

 

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一般的に風景写真といえば下の写真のようなパンフォーカスで済ませてしまいがちです。パンフォーカスに撮影しようと思えば、絞りを絞って撮影します。APS-Cで、概ねF8~F13くらいで十分です。絞りすぎると今度は小絞りボケといわれる悪影響が出てきますので、絞ってもF13くらいにしておきましょう。フルサイズカメラの場合はF20くらいまでにしておきましょう。

絞ると光の通る道が狭くなるので、光の量が少なくなります。したがって、適量の光を得るために時間で稼ぐ、即ちシャッタースピードが長くなるので、手持の場合は手ブレに注意する必要があります。

 

デジタル撮影の場合、写真データを等倍でモニターチェックをするとF8では物足らないと感じる場合があります。でも それはしちゃいけないことなんです。レンズの性能にも寄りますし、そもそもモニターでの等倍表示は鑑賞ではなくてチェックなのですね。ですから鑑賞する環境でピントがあっているように見えればそれでよいとされています。

 

どこにピントを合わせるか、どのくらいの被写界深度で合わせるか、この辺りのことは被写体や状況に寄っても変わってくるので一概には言えません。唯一つ、基本としていえることは、撮影者が見せたい主体にピントの合わせることはもちろんですが、それ以外の前後をぼかすかぼかさないかで、鑑賞者の感じ方(撮影者の表現)が変わってくるということは知っておいて欲しいところです。

表現などという言葉を使うとちょっと難解な話になってしまいますので、背景ぼかしに関しては「パンフォーカス」、「背景がなんとなく分る程度にぼかす」、「背景が何なのかさっぱり分らないほどトロトロにぼかす」、このくらいの区分で十分だと思います。

多くの写真を鑑賞することで、自分の好みや撮りたいものを見つけて行けばよいでしょう。アマチュアの場合は、あくまで自分のための写真を撮って欲しいものだと思います。

 

何をどう撮るか、自分で考えましょう

写真教室だったのでしょうか、先生の指示に従ってカメラを設置した生徒さんと思しき方々が口をそろえて「どのくらいの焦点距離で撮りますか?、絞りはどのくらいがいいでしょうか?、シャッタースピードは・・・、ここではどう撮りましょうか?」などと質問されていたのを見たことがあります。

なんてことを質問しているのでしょうか!、「このように撮るためには、どう設定すればいいでしょうか?」なら理解できます。撮影者は、「何をどう撮りたいのか?」、そこが一番おいしいところなのに、なぜそれを他人に聞いているのでしょうか?、

私には全く理解できませんでした。まずは自分は何をどう撮りたいか、これが一番大切です。何も思い浮かばずなんとなくということがあってもよいと思いますし、他人と同じでなくていいのです、むしろ同じでないほうが望ましい。正解はないのです、どのように撮っても自由なのです、自分の思ったように撮影すればいいのです。機械の操作・設定など、さほど難しいものではありません。

 

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