道楽者の詩

写真とカメラ、山登り、ギターをはじめ、日々の私情をつらつらと

チューニングをしよう #2

音叉じゃなくて最近はチューナーですね。両方持っていて、音叉を主に使用される方はお一人しか知りません。かたくなまでに音叉を愛用されています。ま、普通の音叉じゃなくて、尻尾を押さえると、共 鳴箱の上の載った音叉をくちばしで叩くような仕掛けをご自身で作られたような代物です。この方のチューナーはKORGのかなり高い代物でした。一般のカタ ログには出ていません。

 

チューナーなんてどれでも同じ、五十歩百歩と思うのですがでも気になっていろいろ使ってみました。これまで使ってきたのを思い起こすとこのくらい。

・YAMAHA TY-200

・BOSS TU-12、TU-12 H、TU-15

・KORG CA-30、DT-3、DT-7、DT-10、AW-1、AW-2

・SEIKO SAT-500、ST-767、ST-777、STX1

・BelCat BC-2000

壊れない以上もう買う気はありませんが、KORG AT-120 は欲しい気がします。知り合いの SlackWorks さんが使っている姿が絵になっていたのです。

で、 私のお勧めはギター用ということではクリップ式なのですが、一般の用途では SEIKO ST-767/777 をお勧めします。この機種の最もよいと思うところは、ずれをセント表示で示してくれるところと精度、そして見易さです。

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# ちなみになぜ2台もあるかというと予備ではありません。ST-777 は愚息が使用しています。ST-767は私が使用しています。クリップ式は愚息が KORG AW-1 を、私が SEIKO STX1 を使用しています。

 

ところでこのセントなる単位はなにかご存知でしょうか?、クラシック、吹奏楽 などをされる方はご存知の方も多いでしょうが、ギター小僧で知る方は少ないのではないであろうか?

対数の話など持ち出すとややこしいでしょうから、単純に1オクターブ(半音で12音階)を1200セントと定義されているとお考えください。ですので、半音 で100セントとなる。周波数で言うと、平均律の場合隣り合う半音は 2^(1/12) すなわち 約1.06倍になっているので、5弦開放(110Hz)を調弦するときは、AとA#の間ででの 1cent = (116.49-110.00)/100 = 0.065Hz ということになり、1オクターブ上のAとA#との間では 1cent = (233.08-220.00)/100 = 0.13Hz となる。ここで大切なのは、音程によって1セントを意味する周波数の値は異なるということです。

当たり前ではありますが、周波数という のは音程の絶対値表記であり、セントというのは音程間のずれの相対的値であります。ですので「ずれ」を評価するのは、実際面は別として理屈だけならセント表示で表してくれた方が、それもメモリだけでなく値として表示してくれたほうが使いやすいと思うしだいあります。

 

で、いくらくらいなら許容範 囲か?、という実際面ですが、クラリネットを吹いている愚息に言わせると5セントまでという。別の方だが、吹奏楽をされギターもされるという方は、「7セント狂ってたらアウトだよね~」と、別々に尋ねたのにほぼ意見が合う。個人的には、あっそう・・・、とこの辺で引いてしまいたくなる。

 

指弾きでソロをされるならそのくらいの精度は必要なのでしょうが、打楽器とは言わないまでもリズム楽器として使うときには10セント程度ならなんとか許してもらえるのではないかと思っている。どうせ完全には合わないし、あとで微調整するんだし、こんなところでいかがでしょうか?

でないと一曲弾ききれないし、チョーキングなんかしたらそこでもう終わったりすることもある。おまけにビブラートもそのくらいはゆれるでしょ、ねぇ。

 

ギターをチューニングしていて、ぴたりと針がゼロの上に来るようにやっている姿をよく見かけますが、5セントくらいならOKだよと言ってあげたい、伝わればですが・・・。

 

さて開放弦に限りますが、チューニング際、音はどうやってチューナーに伝えますか?、

生 音(空気伝道)、ピエゾ(クリップを含む)採取によるライン伝道、マグネティックピックアップ採取によるライン伝道くらいが思い当たるところであります が、チューニングだけなら、マグネットが最もよろしいです。よいということは周波数が安定しているので、チューナーは音程の特定に迷わず、針の挙動が安定 しているので、使う側は見やすいということです。これは裏を返せば、倍音が乗っていない--ということです。倍音が音色を決め、そのギターの個性というもの決め、それがアコギの命であるかのように言われるその倍音がないのです。このことは別途取り上げるとして、今はチューニングです。

チュー ニングのためにわざわざマグネットピックアップを取り付けるなど(RareEarth なら比較的簡単ですが)、誰もいたしません。したがって一般的には空気伝道かクリップ~ラインになるでしょう。このときにチューナが迷います、迷うのはチューナーがスカタンか、ギターがよくて倍音が多いからです。チャンポンにしてはいけません。

BOSSのチューナーなどは、エレキメインで物事を考えている節があり、ピエゾ信号は迷う迷う、KORGも迷います。その点SEIKOは他に比べて安定しています。もちろん個人的主観ですけど。

音程の特定も、KORGはしばしばAをEと表示してくれますね。5度違うんです。5度というと1.5倍音です。SEIKOは迷いません。BOSSやKORGの廉価品で迷わないとおっしゃるかた、それは倍音が少ないんですよ。

追記)最近はKORG AW-2 を使っていますが、これは結構優秀ですね。使いやすいので2つも持っています。

 

余談ですが、ウチの長女は5弦の解放を弾いて聞かすと「A、ん、Eか?、んん?、やっぱりA」と答えます。大雑把ですが絶対音感に近いものがあります。こんなときは、「お前はBOSSのチューナー並みの耳のよさだなあ」とほめてやっております。ちなみに愚息は音色に敏感です。倍音の少ないギターはスカタンと言い切ります、それって好みなんですけど。

そんなこんなでチューニングのときだけは倍音消えて欲しいですよね、そういう時はミュートするのです。当たり前ですか、既知であればすいません。

既知でない方、ミュートって言ったって、完全にミュートしてはいけません、チューナーは困ります。ラグタイムのベース音を弾くように、基音だけ出てちょーだいと念じて、ミュートするんです。これで分らなきゃ、説明するのが面倒なのでしなくて良いです。

さらに調弦している以外の弦の振動も押さえてやるべく、何らかの方法でミュートしておくと不要な振動に邪魔されずさらにあわせやすくなりますね。

こうやって、幾多の難関を乗り越えてチューニングをするのです。イヤになってきましたか?