道楽者の詩

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登山・トレッキングでの靴選び、全体像がやっと理解できた

何十年ぶりかの靴擦れで、ネットであれこれ調べていると、下記リンクの動画で山靴選びに関してよぉ~く理解できました。これまで得てきた情報や店員さんの説明は断片的なものでしかないということはわかっておりましたが、それらを繋いで自分で体系立てることは出来ませんでした。それはひとえに経験不足によるものですが、全部経験することは出来ません。

経験豊かな方から、このように体系立てて全体像を説明をいただけると私としては非常に助かりました。

 

登山靴で足が痛い靴擦れなど、登山靴の失敗しない正しい選び方6つのポイント

 

 

動画の時間は長いですが、きちんと説明するにはどうしても必要なことでしょう。あっという間に時間が過ぎていきました。靴擦れの直接的な対策にはなりませんが、このような情報を得ることが出来て本当に感謝しております。

 

登山靴の分類としては、

F:エクスペディション(極寒冷地用) --- 二重構造のプラスチックブーツ

E:アルパイン(冬山アルプス) --- 雪の上を歩くことが前提で設計された靴

D:マウンテニアリング(クライミング・バリエーション) --- 岩登り向けの靴で登山道歩きには不向き

C:バックパッキング(夏山アルプス) --- オールレザーの靴

B:トレッキング・ハイキング(日帰、軽登山)  --- ミドルカット、ハイカットで柔らかな靴底

A:ウォーキング・ランニング・アプローチ --- ローカットシューズ

 

AからFにしたがって条件が厳しくなる訳ですが、日本国内だけであればEまでの範疇に収める事も可能なようです。

で、このような分類を念頭に入れて各社の靴のラインナップを見ていくと、よくマッチしていることがわかります。そしてそれらの商品のうち、最も種類が多いのがAとBのクラスの靴です。各社工夫を凝らして差別化をし、顧客のニーズを意識した工夫をしてラインナップされています。

 

結局、日本アルプスに行くならオールレザーの靴を、行かないのならレザートップでない靴を選べばよいという目安が成り立ちます。作るほうが、そのような目的に合わせて設計してしているのですから話は早いです。

 

下の図はモンベルの図ですが、やっと理解できたような気がします。

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 ローカットの靴は全部Aのカテゴリーに、アルパインクルーザ2000まではBのカテゴリー、2500がCのカテゴリー、2800がDのカテゴリー、3000がEのカテゴリーと考えると綺麗に整理できます。

 

店の説明では「アルパイン」とか「縦走」など普通に用いられますが、いわゆる専門用語というか業界用語です。「あなたの言われる『アルパイン』って何ですか?」と定義を確認しても、めんどくせぇなあという雰囲気を出す人はいましたが、明確な説明を受けた事はありません。多少の誤解はあったとしても「アルパイン」=「日本アルプスの冬山登山」と理解すれば、概ね会話は成り立ちます。

縦走にしても同じです、一般的に「縦走」といえばピークからピークへ尾根伝いに歩くことなのでしょうが、店の店員の言う縦走は「20~30kgのテント泊用の荷物を担いで、日本アルプスのピークを縦走すること」という意味のようです。

 

とにかく相手の理解度や習熟度を見てそれにあわせた説明をしようとか、言葉の定義を合わせないと会話が成り立たないというような、コミュニケーションの基本が欠如した説明員は珍しくありません。だからと言って、全ての客に懇切丁寧に説明するのも時間の無駄になる場合が多いので、決して要求しているわけではありません。

自分たちがふだん何気に使っている言葉(単語)が、そのまま一般人に正しく伝わるとは限らないということは知ってもらいたいのです。それと上手く説明できないのは、自分が普段どういう意味で使っているか明確な認識を持っていない勉強不足であるということも知ってもらいたい。

実は、これらは小売業に従事しているうちの娘に対して、口やかましく申し付けているセリフです。自分はいわゆるコンピューターソフト(今で言うIT)の都合を、専門的なことは何も知らないお客様に説明をして、最終的に納得してもらうことをし続けてきたので、個人的にはひとつの単語の持つ意味合いを共有することの重要さと大変さは身を持って理解しています。

 

靴選びの話でした、

日本アルプスに行かないのなら選択肢が多いのですが、ポイントは、

 

自分の足にフィットすること

とにかく試着しかありません、いきなりネットで購入するのは避けましょう。

 

ローカットかハイカット(ミドルカット)か

山歩きならローカットは避けたほうがいいというのが実感、くるぶしは守って欲しい。ハイカットは毛嫌いしないほうがいい、一番上を締めなければ実質ミドルカットと同じです。田中陽希の真似をするのはあきらめましょう。

 

ソールの硬さ

シリオ・キャラバン・モンベルあたりの靴であれば、最初は柔らかいとされるソールの靴のほうが歩きやすいと思う。柔らかいといっても、一般的な靴に比べれば十分硬い。具体的にはキャラバン C1-02S(590g)、モンベル ラップランドブーツ(425g)、ティトンブーツ(612g) あたり。シリオ302(580g)のソールはかなり硬い。

 

よくよく考えていけば、一般的な低山(概ね1500m以下)に行くための靴はそんなに選択肢はないように思えてきました。