道楽者の詩

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祝 LS北見 カーリング日本代表 平昌オリンピック出場決定!!

祝 LS北見 カーリング日本代表 平昌オリンピック出場決定

 

オリンピック出場権を掛けた代表決定戦が、日本カーリング選手権大会で2016年に優勝したLS北見2017年に優勝した中部電力との間で行われました。結果は3勝1敗でLS北見がホームコートで勝利して、オリンピック出場権を獲得しました。

 

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試合内容もさることながら、勝負が確定後、応援団に挨拶をすませたあと、四人から離れた藤澤が一人で中部電力の応援団の目の前まで寄って行って数秒間、数回、頭を下げて涙を流していた姿がとても印象的でした。いろいろな葛藤があったんだろうと思いますが、これを契機にすっきりした気持ちで次のステージで飛躍しもらいたいものだと思います。

藤澤五月がやっとオリンピックに行く、とても楽しみです。

 

 

ロコ・ソラーレ北見は2010年に本橋麻里が「地元に愛されるチーム、常呂の太陽(希望)」を目指して創設したチームです。丸7年かかりましたがとうとうオリンピック出場を果たしました、おめでとうございます。

個人的に、自分の子達と同世代の選手たちなのでなんとなく力が入っていたのでほっとしました。オリンピックでは、このメンバーでのびのびやってもらいたいものだと思います。

 

全試合、くまなく注視しておりました。一敗は喫しましたが、素人目にもLS北見のほうが実力は上でしょう。中でも分りやすかったのはスイープ力。

北海道銀行が選手の大型化を図って近江谷・小野寺・吉村らを獲得し、そのあおりで創設メンバーの吉田(姉)がチームからはじき出されたのはソチオリンピック直後でした。小野寺は吉田(姉)と中学時代のチームメイトで、現LS北見の小野寺コーチの娘です。

当時、世界で戦うには女子であってもパワーが必要とされていました。そんななか、LS北見は身長や体格がなくてもパワーを得るためのトレーニングで吉田(妹)と鈴木は世界大会でも通用するスイープ力を身につけました。このスイープ力は国内では屈指、海外選手からも注目されるレべルだということは、2016年の世界大会で実証済みです。おかげでドローショットの苦手な藤澤にも好影響を与え、藤澤の口からも、スイーパーに対する感謝の言葉はよく聞かれます。

 

次にアイスリーディング。ゴルフで言うグリーンの芝を読むのに似ていますが、1試合を通じて同一の面を使うのが全く違うところです。同一面で、一試合に、敵味方あわせて 8X2X10=160  投げるわけですから、石の挙動はもちろん、お互いの感じ方の交換など、参考にできる情報はゴルフに比べて圧倒的に多いです。ですからそれらを的確に伝えたり察知したりする能力は非常に重要な要素になります。この点、LS北見のコミュニケーションはすばらしかった。各選手にはマイクがつけられているので、会話が全部聞こえてくるからとても分りやすいです。

 

そしてゲームメイキング力。これはほとんど藤澤がやっていて、みんなで相談して決める中部電力とは決定的に異なります。たまに強気が過ぎたり視野が狭くなった時には、スキップの緊張感を知る気配り役でムードメーカーの吉田(姉)の助言が非常に効果的です。ゲーム中、藤澤も吉田(姉)のアドバイスは素直に聞きいれていますし、吉田(姉)が藤澤の下した決断に反論することはまずはありません。

 

中部電力はソチを逃した後、キャプテンの市川が退団し、スキップの藤澤が移籍し、廃部寸前まで追いやられました。それを思えば、良くぞここまで復活してきたとは言えるのですが、メンタル面を含め、相互信頼を礎にした総合力でLS北見の順当勝ちだったといえるでしょう。

 

LS北見(TeamFujisawa)は、2016年の世界大会で準優勝したチームなので、周囲はすぐにメダルがどうしたこうしたと煽り立てるでしょうが、私はこのような安直な報道が大嫌いです。メダルの重みを判っていないにもかかわらず煽るだけのメディアが嫌いです。

私は、是非ともオリンピックを楽しんできてもらいたいと思います。「楽しむ」というのが「観光旅行」ではないことくらい、このレベルの選手はよく知っています。海外視察を隠れ蓑にする代議士先生とは違います。知那美も今回はオリンピックを楽しめるのではないかと思います。