道楽者の詩

写真とカメラ、山登り、ジムニー、ギターをはじめ、日々の私情をつらつらと

恥ずかしながら、同窓会(OB・OG会)に行ってきた

これまで同窓会というのはほとんど出席しておりません(案内もありません)。数年前に高校の学年同窓会に参加したくらいしか、まともな記憶がありません。大学を出て30年以上も経つと、学生時代の知り合いに会いたいという気持ちが薄れてきても不思議はありません。場合によれば、人生にはいろいろなことが起きてきますので、できれば会いたくないという状況であったとしても理解は出来ます。

 

「おまえ死んでるんじゃないかといわれているぞ」という知らせを受け、そこまで言うのならと昨年、大学時代のクラブの同窓会(OB・OG会)に顔を出してきました。後輩が継続して事務局をやってくれていて、今年もお誘いを頂きましたので、学年代表的なスタンスで参加してきました。

 

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この会というのは、一次会は約6時間強もあって参加費は1500~3000円、二次会は4000円前後で2時間半くらいです。年齢の割には安上がりの会ですが、遠方から泊りがけで参加する人も多いので気を使ってくれてます。一次会が長時間なのは、ライブハウスを貸しきって、有志がライブをやるからです。30分X12バンドっていう感じですから、かなりの長丁場になります。

お経のような念仏のような詩を唄う者がいれば、還暦を前にして忌野清志郎ライクなステージをやるものもおり、往年のひとときを思い起こすには十分なイベントです。

 

 

学生の時には先輩後輩の違いはあっても、それ以上の違いはありません。誰しも屈託のない、責任もない、ただの学生さんです。

ところが社会に出て30年以上も経ってしまうと、それぞれの様子や事情は大きく様変わりします。以前の呼び方で呼んでもいいのだろうかと心配するほどの変化があります。

中堅会社の役員さん、小さな会社の社長さん、学校の校長がいれば、博士号を取得した後輩もいました。外科医になっている先輩、取引先の常務になっている先輩がいるかと思えば、いまだにライブ活動を娘と一緒に続けているやつもいます。独身を貫いているヤツ、離婚して一人者になったヤツ、上手いこと医者の嫁になったヤツがいます。直視できないほど頭が薄くなったヤツがいるかと思えば、いまだにロングヘアをなびかせているおっさんもいました。怪我でリハビリ中、闘病中など、まあいろんな人生を垣間見る事になります。

一方で、何か事情があるのでしょうか、案内を出しても参加されない人、返信さえない人がいます。若き日の過ちや恥ずかしい出来事を思い出したくないのか、学生を終えてからのことに触れられたくないのか、はたまた旧友に会えないような状況に陥っているのかもしれません。

 

 

実は私は、今日までにあちらこちらに不義理をしてきています。学生時代は怖いもの知らずでブイブイ言わしていたようですが、その後、あんなことやこんなこと、多々ありまして、正直なところ、世間様や、旧友らに、顔向けしづらい心境でありました。

同窓会に行くのに「恥ずかしながら」と恐縮してしまいたくなるほどの心境でしたので、このOB・OG会への参加は決して気乗りはしていませんでした。ただ、いつまでも引きずっておくはまずいと思っていたのと、大学を出てからの事情を全く知らない旧友がかなり強く誘ってくれたので、目を瞑って参加したのが昨年でした。

後ろ向きな気持ちをぐっと押し殺して人前に出ることで、硬い殻を少し破る事ができたのでしょうか。今年は少しは気が楽になりまして、比較的晴れやかな気分で参加して来ました。

 

 

長く生きていると、失敗をして自信を失ってしまう事もありますし、叱責や辱めを受ける事もあります。意に反したことをせざるを得なくて心を病むことがあれば、不注意から大怪我をしてしまうこともあります。必ずしも順風満帆に生きていけるものではなく、一時的には、現実逃避をして引きこもったり、すさんだ時期をすごさないといけないこともあります。

 

もし何らかの事情で、過去を思い起こさせるような人たちに会いたくないと思っていたり、できれば現状を知られたくないという状況にあったとしても、一つ山を越えると楽になってきます。

折を見て一歩踏み出して乗り越えてみるべきだと思いました。自分が気にしているほど、他人はこちらのことを気にしていなかったり、忘れていたりする事が多いものです。過ぎてしまったことは忘れるとして、この先10年は心晴れやかに生きて行きたいものだと思います。