道楽者の詩

写真とカメラ、山登り、ジムニー、ギターをはじめ、日々の私情をつらつらと

スナップの背景は、ぼかせばいいってものじゃない

 

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よく聞く話ですが、背景がボケた写真を撮りたいという話を聞きます。背景をぼかすだけなら、絞り開放で、被写体と背景の距離を開けて、極力被写体に近づけばいいだけの話で、技術以前の単に知識的な問題です。

 

背景をぼかす「目的」を意識せずに、単にぼかすだけぼかした写真を見るたびにげんなりします。何のためにぼかすのか、ぼかして何を表現したいのか、という事が肝心なのです。

背景をトロトロにぼかして「ディズニーランドに行ってきました」などと、よくいうなあと思う記憶がある。

 

背景をぼかすのは、多くの場合は主体を際立たせるため、背景に気を取られないようにするためにぼかすのです。奥行き感とか空気感とか、いわゆる芸術的な雰囲気をかもし出すための事もありましょうが、それはそれとして、個人的には背景はある程度必要だと思っています。

主題は明確にするにしても、その周囲の雰囲気を識別できる程度には残しておきたいということは珍しくありません。特にタウンスナップではよくあること。

図鑑や人物やグラビアなどでは不要な背景は思いっきりぼかしてもらえばいいでしょう。でもいわゆる記念写真やストリートスナップでは、背景をトロットロにぼかす必要はありません。むしろある程度、背景が識別できたほうがよい場合が多いのではないかと思います。

旅先で背景を思いっきりぼかしてわが子を撮りましたって、私は理解に苦しみます。

 

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最初のうちは、背景がボケることに感激してそれ一辺倒になってしまいがちですが、フルサイズなら F4~5.6、aps-c なら F2.8~F4 位で撮ってみるとまた新しい発見があるのではないかと思います。

 

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