道楽者の詩

写真とカメラ、山登り、ジムニー、ギターをはじめ、日々の私情をつらつらと

超マイナーな山、津山市のマッコウはブラックコーヒーのような山だった

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熊山・袴ヶ仙に続き、3日連続でコルセットを巻いて腰のケアをしながら登った三番目の山は、岡山・鳥取県境にあるマッコウ。妙な呼び名ですがマッコウです。鳥取県側では三原山と呼ばれるようですが、岡山県側では「マッコウ」と呼ばれています。それもこれも、国土地理院の地形図にピークの名称が記載されていないというのが一因かも知れません。

 

それはともかく、岡山県側からはその山頂さえも確認できません。頂上へのアクセスは南からは津山市になる旧阿波村からと旧加茂町からの2ルートがあるようですが、整備がされておらず非常に厳しいといわれています。簡単ではありませんが、鳥取県佐治町からのルートのほうがまだよさそうだというレポートが多いです。

 

ということで結局は鳥取側からアプローチすることにしました。事前調査として調べていると、マッコウ山頂の東の鞍部は旧阿波村と佐治町を結ぶ古道の峠です。この峠の前後400mを除いて、全線県道扱いになっているのです。人一人が通れる程度の登山道も含めて、いやそれどころかヤブで歩けそうもないと言われる部分も含めて県道になっています。国土地理院の地形図に、黄色に色付けされていることからそのように考えられます。

 

単独で初めての山中に入っていくのはかなり不安があります、しかし一体どんなところなんだろうという興味も沸いてきます。と同時にネットで拾える山行記録は、概ね5月初旬で、単独行などありません。季節的に10月になるとヤブはどうなんだろうかとか、携帯電波は届くのだろうかとか、イノシカクマに加えハッチー&マムーにも気を使わないといけませんから、かなり逡巡しました。やめりゃいいだろうといわれたらそれまでなのですが。。。

 

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 結局無事山頂を踏んで戻って来れた現在の心境は、機会があればまた行ってもいいかなという心境であります。事前には大きな不安を抱え、道中ではクモの巣、ササヤブ、ススキのヤブ、沢沿い登り、背丈以上のネマガリタケのヤブ、腰までの潅木ヤブの攻苦に加え、クマ・ハチ・ヘビなどに気を使った難行を終えて、また行ってもいいかとはこれ如何に。

感動的な事もあったということでして、「青汁、まずい、もう一杯」って言う感じかもしれません。青汁は飲んだことがないので、ブラックコーヒーと言い換えますが、砂糖が欠かせなかった苦いコーヒーも今では砂糖を入れることは無いという心境に似ているかもしれません。 

 

 

 

ちなみに登山口の近くには「ヤルキ地蔵」という地蔵様がおわします。私は傍を何度も通っていますが、いつでもこれるという安易な気持ちから、立ち寄ってお参りしたことはありません。遠方の方であれば、是非お参りしてください。日常はマンネリであっても、きっとヤルキが出ることでしょう。

 

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那岐山と後山にはさまれた袴ヶ仙はイノシカクマに加えマムシにも注意

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コルセットを巻いて腰のケアをしながら、県内の山を登っております。中国山地の標高は概ね1000m前後と、比較的低いながらも特に東中国地域はクマの生息が多数確認されており、厳重警戒地域です。岡山県内でのクマの確認は、県東北部の美作市がもっとも多いのです。

 

今回はその美作市(旧勝田郡勝田町)の袴ヶ仙に登ってきました。標高は930mと1000mにも満たない低山で、登山口からの標高差は550mです。地域的にはイノシカチョウならぬイノシカクマへの注意は必須ですが、10月になっていてもマムシへの注意も必要でした。

 

登山ルートはいくつかあるのですが、初めての今回は比較的メジャーなルートを選びました。東斜面の谷筋を登って八合目辺りから尾根筋に取り付くルートです。道標のおかげで道迷いは少ないでしょうが、少々息苦しい谷筋歩きでした。県南にある龍の口山の、四御神側からのバリエーションルートである水落登山口、谷口古墳登山口からの谷筋ルートに似た感じです。

 

道中にはいくつかの特徴的は大きな岩があります。こちらはゴリラに見えましたが、名前はオオカミ岩。そのほかカエル岩とか、烏帽子岩があります。

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袴ヶ仙は地理的には、県内最高峰の後山と、標高は県内4位ですが人気は1位と思われる那岐山の間にあります。袴ヶ仙山頂からはどちらも確認できます。

那岐山と後山は、どちらが高いか、どちらが立派な山か、それぞれの地元ではお国自慢を繰り広げていたという話を聞いた事があります。察すれば、その間にある袴ヶ仙は肩身が狭かったかもしれませんが、どっしりと末広がりの山容の袴ヶ仙は楽しめる山でした。