体温調整にはベストが便利
山歩きをしていると、汗をかいたり、汗冷えしたり、風に吹かれたりと、何かと体温調整が必要になってきます。体温調整で一枚着たり脱いだり、面倒といえば面倒ですが、ある程度必要な所作になります。
風対策はレインウェアかウインドシェルで対応するしかありません。というか対応策は明瞭です。
保温に関しては、スタートはちょっと寒いくらいでちょうどいいといわれたりもしますが、決して「ちょっと寒い」は「ちょうどいい」ではありません。
防寒着としてよく利用されるのは長袖のダウンでしょうけど、自分はダウンは持っていません。というのも、ダウンは休憩中、食事中、など停まっている時に使うウェアとされています。一般的にダウンは汗濡れに弱く、行動中には使用しない場合が多いです。
自分の場合は通常日帰りで、行動食以外の食事はしませんので座って休憩や食事をすることはほとんどありません。というわけで、ダウンなんて必要ないのです。
冬場は汗をかかないように歩くのが基本といわれもしますが、自分は汗をかいて水分を搾り出す事も、山歩きの目的のひとつですから、汗をかかないわけには行きません。出来るだけ搾り出したいと思っているので、汗で濡れることを前提にしたウェアで体温調整するしかありません。
ということで行動中の体温調整の衣類ですが、ベストが便利です。ベストを利用すれば、中に着る、外に着る、脱ぐ、と三パターンで体温調整できます。長袖の重ね着は、胴回りは問題ないとしても、肩周り・腕周りは非常に窮屈になってきます。
ベストの場合は中間着の下にも上にも着る事ができるので、一着でバリエーションも広がります。まずはベストを着て、その上に薄手の化繊インサレーションかフリースを着て、ウインドシェルを着てスタートすれば結構安心感があります。30分もすれば汗をかいてきますので、水分補給とセットで衣類の調整をすれば以降快適です。少し濡れたベストを今度は上に着ることで、乾いても着ますし汗冷えもしません。
素材に関しては、化繊とフリースの組み合わせが好印象です。フリース同士の重ね着はちょっとモコモコして着心地が悪いです。化繊同士の重ね着は悪くはないですが、ちょっと滑りすぎかなと。ということで、化繊とフリースの組み合わせがイチオシです。