月虹(Moonbow)を見たことはありますか
月虹(Moonbow)とは、
月の光で発生する虹のこと。
そんな虹を見たことはありますか?
いつぞやBSのテレビクルーが、月虹を撮影するプロジェクトをハワイで追っていました。どうもハワイでは、月虹を見られる確率が日本よりは高いようです。
しかしこのたびは、「月の光で滝にかかる虹」を見た事があるかというお話です。
結論から先に申し上げますと、私の滝師匠が「10余年の歳月をかけて撮影した、滝にかかる月虹の写真を一冊の写真集に纏めあげて発刊されました」、ということです。写真集には30本の滝の月虹写真が収められていますので、是非手にとってお楽しみ下さい。
通常は「是非現地へ行ってご覧下さい」とお知らせするところですが、滝の月虹に関してはなかなかそうも行きませんので、是非写真集でご堪能いただきたいと思います。
- 作者: 猪原はじめ
- 出版社/メーカー: 風詠社
- 発売日: 2019/08/01
- メディア: 単行本
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滝師匠との出会いは2006年、滝撮影のお誘いを頂いたところから始まります。滝に行くとなればよくお誘いを頂いていたのですが、ここ数年私のほうは、カメラの更新も出来ず、諸般の事情で滝に行くのが辛くなって来ています。
百選マスターの師匠はというと、滝の撮影は今なおライフワークの一部になっているようです。10年以上もサラリーマン稼業の傍、昼の滝だけでなく夜の滝も撮影して回っていらせられます。
夜の滝の虹(月虹)は数回の試行をされ、初めて写真に写し込めた時はかなりの感動があったそうです。下の写真は、最初の月虹撮影から興奮冷めやらぬ一年後に連れて行ったもらった時のものです。
百選滝ですので道はしっかりしていますが、夜中の滝は怖いです。夜中のダムも怖いのですが、夜中の滝は一人では非常に心細いです。よくもまあ、そんな場所へ何年もかけてほぼ一人で何回も通われたものだと思います。
写真では虹色に写っています、実は肉眼では明瞭には確認できます。白くぼんやりと「なにか浮かんでいる」という程度にしか見えません。写真に写して初めて色を確認できます。
実際に現場に行っても曇っていたり、立木が邪魔して見えないこともあります。下の写真は、光量は十分ながらも、その他の条件で虹を写すことはできなかったときの写真です。
写真は一般に、主役と脇役とを同時にうまく写すことが基本とされています。しかし滝の月虹の写真は、星と滝と虹、この三者を同時に写しこむ「猪・鹿・蝶」みたいな写真です。どうすればこのような写真が撮れるのか、やみくもに夜中に滝へ行っても無駄足です。
その解説は他に譲ります。チャンスは一本の滝につき年に2~3回、晴れてなければその限りでない、ということくらいをお伝えしておきます。
本人の了解は取っておりませんが、参考までにこちらのページを貼っておきます。おヒマでしたら覗いてみても面白いかもです。